ニューラルネットワークによる画像のクラス分類の簡易的演習¶
ここではChatGPTとgoogle Colabにより、 画像の2クラス分類を行う例題演習について説明します。 犬と猫の画像を正しく分類するようにニューラルネットワークを訓練し、結果を評価します。 プログラムはLLMにより生成します。 googleアカウントを持っていることを前提としています。 またChatGPTはSMS受信可能な携帯電話番号の登録が必要です。 両方とも無料の範囲での使用を予定しています。
まず最初に実際に分類を行った後、何を行ったかをおおよそ理解します。 今回の場合、手の動かし方を最初に説明しています。 全体像のおおよその理解を先にしたい人は、以上の演習で何を行なったのかを先に参照して下さい。 なお本文での説明を最小限にしています。Web検索やLLMを利用した検索(googleやperplexity.ai、ChatGPT等LLMに組み込まれたものでもOK)やLLMを利用して適宜調べてください。 リンク切れやバージョンアップ等により説明が当てはまらなくなっていたら申し訳ございません。
1. Google Colaboratoryの準備¶
ここではColabと表記します。Colabの代わりにanaconda3などのjupyter notebookでも動作する可能性は高いですが、一部のファイルパスを指定あるいは書き直す必要があります。
Googleアカウントでloginします。ノートブックを新規作成します。 Colabにアップロードしたデータや作成したデータは何もしないと利用後に消えます。残したい場合、それらやノートブックは適宜Googleドライブに保存するか、ダウンロードしてください。
- ヒント: ヘルプメニューの他に、右上の方に「Gemini」というボタンがあります。これをクリックするとColab用のLLMが起動し、Colabの利用方法やエラーメッセージの意味、デバッグの方法等を質問することができます。
またColabの場合には生成AIをコーディングの際に利用できるよう統合されています。 なおChatGPTではなくColabのAI機能のみを利用して演習することも可能かもしれませんが、未確認です。
ランタイムメニューのランタイムのタイプを変更から、ハードウェア アクセラレータの選択項目をCPU以外に設定します。 これを行っても無料の場合の制限等により実行時にGPUやTPUを利用できない場合があります。 以下をノートブックのセルにコピー&ペーストし、SHIFT+Returnにより実行することでそれを確認できます。
利用できなくても訓練時に時間がかかるだけで、演習を行うことは可能です。
# GPUが利用可能か確認
import tensorflow as tf # tensorflow モジュールをインポート
print("Num GPUs Available: ", len(tf.config.experimental.list_physical_devices('GPU')))
Num GPUs Available: 0
気づいたように、ノートブックのセルにはpython(3です)のコードを打ち込み、実行することができます。 この演習では使いませんが、R言語を利用したり、Markdownによる文章入力も行えます。 要するにjupyter notebookと似ています。
なお、tensorflowのモジュールがインストールされていない環境(Colab以外の例えばjupyter notebookの使い始めなど)の場合にはエラーとなります。 その場合一度だけ以下を行うとそれ以降では使えるようになるかもしれません。ダウンロードとインストールに多少時間がかかります。
# import tensorflowでエラーにならなければ必要ない
!pip install tensorflow
次に、このファイルを手元のPCにダウンロードします。 Colab左端のフォルダの形状をしたアイコン(マウスカーソル移動でファイルとポップアップします)をクリックすると出てくる 紙に上向き矢印のアイコン(カーソル移動でセッション ストレージにアップロード)をクリックし、 ファイルをアップロードします。 このファイルは、The Oxford-IIIT Pet Datasetからダウンロードした静止画像データを、 Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International Licenseに従って演習用に一部データを取り出した後、 150x150ピクセルに正規化したものです。 ライセンスに従った利用を行う必要があります。
アップロード終了後、ノートブックのセルに以下を入力して実行します。これによりアップロードしたファイルを展開します。 !はセルの内容がプログラムのコードではなく、shellコマンドであることを表します。
!tar xzf Oxford-IIIT-Pet-Dataset-Birman--chihuahua.tgz
なお、ファイル名を省略したいし、他にマッチするファイルが存在しない場合、例えば以下の入力でもOKです。
!tar xzf O*.tgz
展開されたディレクトリを降りていって、.jpgファイルをダブルクリックすると、右の方に犬や猫のプレビューが表示されることを確認してください。 単純な正規化なので縦横比がおかしい場合があります。 各ディレクトリにどのような画像が入っているのかを観察して下さい。 各ディレクトリの意味を知りたい場合には、以下のコード生成時の質問と、「以上の演習で何を行ったか」の説明を読んでください。
ここまでうまくいけば、Colab側の準備はできました。
2. ChatGPTによりコードを生成する¶
ChatGPTにプログラムコードを生成する質問をします。 次は、今の場合の質問の例です。
なお、そのままコピーできるように、意図的にCodeセルにしたものも用意しました。 意味不明な単語があったら調査してください。 自分なりに別の質問も試してみてください。
colabを使って2クラスの画像分類をCNNで行います。 /content/Oxford-IIIT-Pet-Dataset-Birman--chihuahua/のサブディレクトリtrain/とtest/に入っているのは訓練データとテストデータです。それぞれのBirman/とchihuahua/という2つのサブディレクトリにはそれぞれクラスBirmanとクラスchihuahuaのデータが入っています。すでに150x150ピクセルに正規化されています。この状態で、次のステップに沿って画像分類タスクを行なうコードを書いて下さい。
- CNNによる2クラス画像分類の適切なモデルを設計します。できるだけ精度が高いモデルにして下さい。モデルは.keras形式で保存して下さい。
- モデルを訓練データで訓練します。訓練時には、その進み具合をリアルタイムで確認できるように、適切な表示を行うようにして下さい。各種パラメーターは適切と考えられる値に設定して下さい。GPUを利用して下さい。
- テストデータによりモデルの性能を測定し、結果を表にして表示して下さい。
colabを使って2クラスの画像分類をCNNで行います。
/content/Oxford-IIIT-Pet-Dataset-Birman--chihuahua/のサブディレクトリtrain/とtest/に入っているのは訓練データとテストデータです。それぞれのBirman/とchihuahua/という2つのサブディレクトリにはそれぞれクラスBirmanとクラスchihuahuaのデータが入っています。すでに150x150ピクセルに正規化されています。この状態で、次のステップに沿って画像分類タスクを行なうコードを書いて下さい。
1. CNNによる2クラス画像分類の適切なモデルを設計します。できるだけ精度が高いモデルにして下さい。モデルは.keras形式で保存して下さい。
2. モデルを訓練データで訓練します。訓練時には、その進み具合をリアルタイムで確認できるように、適切な表示を行うようにして下さい。各種パラメーターは適切と考えられる値に設定して下さい。GPUを利用して下さい。
3. テストデータによりモデルの性能を測定し、結果を表にして表示して下さい。
3. 生成されたコードをColabで実行する¶
こちらの手元の環境でGPT-4o miniを利用した場合、以下の一連のセルの内容を回答として得ました。 コードの概要のセルまでです。
しかしながら、まずは自分で得た回答について、回答中の各コードセルをColabのセルにコピー&ペーストして上から順に実行して行きます。 途中でエラーが生じた場合には、ColabのGeminiとChatGPTを駆使するなどして、対処してみてください。 どうしてもうまくいかない場合には、以下の解答例を代わりに使ってみてください。
回答に影響を与えるものが多数あります。質問、LLMのモデル、疑似乱数のシード、割り当てられた実行環境等です。 GPUの浮動小数点演算が規格化されていないことと、コンパイラや下位のコード変換の最適化の方式の違いが結果に影響を及ぼします。
- デバッグについてある程度詳しい人へのヒント: Geminiにステップ実行や、ローカル変数の表示方法を尋ねてみてください。
次のセルからが得た回答です。以下の解答例はコード部分が複数に分かれていますが、単一の場合もあります。なお、各コードセルの実行結果をここでは省略する場合があります。もちろん回答時には全て省略された状態です。Colabの代わりにjupyter notebookなど他の環境を利用する場合には、必要なパッケージをインストールする必要がありますし、ソース中のファイルパスの/content/の部分を削除するなど、環境に応じた書き換えが必要です。
以下のコードは、Google Colabを使用して、Oxford-IIIT-Pet-Dataset(すでに150x150ピクセルに正規化済み)を2クラス分類するためのCNNモデルを設計、訓練、評価する手順を示します。
ステップ 1: ライブラリのインポート¶
import tensorflow as tf
from tensorflow.keras import layers, models
from tensorflow.keras.preprocessing.image import ImageDataGenerator
import matplotlib.pyplot as plt
import pandas as pd
ステップ 2: GPUの確認¶
ColabでGPUを利用可能か確認します。
# GPUが利用可能か確認
print("Num GPUs Available: ", len(tf.config.experimental.list_physical_devices('GPU')))
Num GPUs Available: 0
ステップ 3: CNNモデルの設計¶
モデルは精度向上を目指して、畳み込み層とプーリング層を組み合わせたアーキテクチャを採用します。
def create_cnn_model(input_shape=(150, 150, 3)):
model = models.Sequential([
# 畳み込み層とプーリング層
layers.Conv2D(32, (3, 3), activation='relu', input_shape=input_shape),
layers.MaxPooling2D((2, 2)),
layers.Conv2D(64, (3, 3), activation='relu'),
layers.MaxPooling2D((2, 2)),
layers.Conv2D(128, (3, 3), activation='relu'),
layers.MaxPooling2D((2, 2)),
layers.Flatten(), # 全結合層のための平坦化
layers.Dense(128, activation='relu'),
layers.Dropout(0.5), # 過学習を防ぐためのドロップアウト
layers.Dense(1, activation='sigmoid') # 2クラス分類のためのシグモイド活性化
])
# コンパイル
model.compile(optimizer='adam',
loss='binary_crossentropy',
metrics=['accuracy'])
return model
# モデルの作成
model = create_cnn_model()
model.summary()
M:\Documents\pkgs\Python311\site-packages\keras\src\layers\convolutional\base_conv.py:107: UserWarning: Do not pass an `input_shape`/`input_dim` argument to a layer. When using Sequential models, prefer using an `Input(shape)` object as the first layer in the model instead. super().__init__(activity_regularizer=activity_regularizer, **kwargs)
Model: "sequential"
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ Layer (type) ┃ Output Shape ┃ Param # ┃ ┡━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╇━━━━━━━━━━━━━━━━━┩ │ conv2d (Conv2D) │ (None, 148, 148, 32) │ 896 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ max_pooling2d (MaxPooling2D) │ (None, 74, 74, 32) │ 0 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ conv2d_1 (Conv2D) │ (None, 72, 72, 64) │ 18,496 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ max_pooling2d_1 (MaxPooling2D) │ (None, 36, 36, 64) │ 0 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ conv2d_2 (Conv2D) │ (None, 34, 34, 128) │ 73,856 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ max_pooling2d_2 (MaxPooling2D) │ (None, 17, 17, 128) │ 0 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ flatten (Flatten) │ (None, 36992) │ 0 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ dense (Dense) │ (None, 128) │ 4,735,104 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ dropout (Dropout) │ (None, 128) │ 0 │ ├──────────────────────────────────────┼─────────────────────────────┼─────────────────┤ │ dense_1 (Dense) │ (None, 1) │ 129 │ └──────────────────────────────────────┴─────────────────────────────┴─────────────────┘
Total params: 4,828,481 (18.42 MB)
Trainable params: 4,828,481 (18.42 MB)
Non-trainable params: 0 (0.00 B)
ステップ 4: 訓練データとテストデータの準備¶
すでに150x150に正規化されているデータを、ImageDataGenerator
で扱います。
# データのディレクトリ
train_dir = '/content/Oxford-IIIT-Pet-Dataset-Birman--chihuahua/train'
test_dir = '/content/Oxford-IIIT-Pet-Dataset-Birman--chihuahua/test'
# データジェネレーター
train_datagen = ImageDataGenerator(rescale=1.0/255.0)
test_datagen = ImageDataGenerator(rescale=1.0/255.0)
# 訓練データジェネレーター
train_generator = train_datagen.flow_from_directory(
train_dir,
target_size=(150, 150),
batch_size=32,
class_mode='binary')
# テストデータジェネレーター
test_generator = test_datagen.flow_from_directory(
test_dir,
target_size=(150, 150),
batch_size=32,
class_mode='binary')
Found 378 images belonging to 2 classes. Found 22 images belonging to 2 classes.
ステップ 5: モデルの訓練¶
訓練時の進捗状況をリアルタイムで確認するため、history
オブジェクトを利用して損失や精度をプロットします。
# 訓練
history = model.fit(
train_generator,
steps_per_epoch=train_generator.samples // train_generator.batch_size,
epochs=20, # 適切なエポック数を指定
validation_data=test_generator,
validation_steps=test_generator.samples // test_generator.batch_size
)
Epoch 1/20
M:\Documents\pkgs\Python311\site-packages\keras\src\trainers\data_adapters\py_dataset_adapter.py:121: UserWarning: Your `PyDataset` class should call `super().__init__(**kwargs)` in its constructor. `**kwargs` can include `workers`, `use_multiprocessing`, `max_queue_size`. Do not pass these arguments to `fit()`, as they will be ignored. self._warn_if_super_not_called()
11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 6s 347ms/step - accuracy: 0.5240 - loss: 0.9418 - val_accuracy: 0.5000 - val_loss: 0.6882 Epoch 2/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 12ms/step - accuracy: 0.3438 - loss: 0.7086 - val_accuracy: 0.5909 - val_loss: 0.6860 Epoch 3/20
M:\Documents\pkgs\Python311\site-packages\keras\src\trainers\epoch_iterator.py:107: UserWarning: Your input ran out of data; interrupting training. Make sure that your dataset or generator can generate at least `steps_per_epoch * epochs` batches. You may need to use the `.repeat()` function when building your dataset. self._interrupted_warning()
11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 297ms/step - accuracy: 0.5986 - loss: 0.6894 - val_accuracy: 0.5000 - val_loss: 0.6918 Epoch 4/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 11ms/step - accuracy: 0.5312 - loss: 0.6694 - val_accuracy: 0.5000 - val_loss: 0.6898 Epoch 5/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 288ms/step - accuracy: 0.6082 - loss: 0.6750 - val_accuracy: 0.5909 - val_loss: 0.6780 Epoch 6/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1s 12ms/step - accuracy: 0.7188 - loss: 0.6311 - val_accuracy: 0.6364 - val_loss: 0.6688 Epoch 7/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 284ms/step - accuracy: 0.7038 - loss: 0.5963 - val_accuracy: 0.6364 - val_loss: 0.6181 Epoch 8/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 13ms/step - accuracy: 0.8125 - loss: 0.4968 - val_accuracy: 0.6364 - val_loss: 0.6097 Epoch 9/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 294ms/step - accuracy: 0.7508 - loss: 0.5382 - val_accuracy: 0.6818 - val_loss: 0.5941 Epoch 10/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 12ms/step - accuracy: 0.7812 - loss: 0.4823 - val_accuracy: 0.6364 - val_loss: 0.6164 Epoch 11/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 292ms/step - accuracy: 0.7868 - loss: 0.4761 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.5360 Epoch 12/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 12ms/step - accuracy: 0.8846 - loss: 0.3530 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.5026 Epoch 13/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 298ms/step - accuracy: 0.8129 - loss: 0.4102 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.3689 Epoch 14/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 13ms/step - accuracy: 0.9062 - loss: 0.2307 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.3738 Epoch 15/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 303ms/step - accuracy: 0.8720 - loss: 0.3289 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.6224 Epoch 16/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 12ms/step - accuracy: 0.8438 - loss: 0.3013 - val_accuracy: 0.7273 - val_loss: 0.5058 Epoch 17/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 287ms/step - accuracy: 0.8809 - loss: 0.2595 - val_accuracy: 0.8182 - val_loss: 0.4904 Epoch 18/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 13ms/step - accuracy: 0.8750 - loss: 0.2567 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.5360 Epoch 19/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3s 295ms/step - accuracy: 0.9194 - loss: 0.2384 - val_accuracy: 0.7727 - val_loss: 0.6230 Epoch 20/20 11/11 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 11ms/step - accuracy: 0.9375 - loss: 0.2417 - val_accuracy: 0.8182 - val_loss: 0.5479
ステップ 6: 訓練の可視化¶
訓練と検証の精度および損失をプロットします。
# 訓練の精度と損失をプロット
plt.plot(history.history['accuracy'], label='Train Accuracy')
plt.plot(history.history['val_accuracy'], label='Validation Accuracy')
plt.title('Model Accuracy')
plt.xlabel('Epochs')
plt.ylabel('Accuracy')
plt.legend()
plt.show()
plt.plot(history.history['loss'], label='Train Loss')
plt.plot(history.history['val_loss'], label='Validation Loss')
plt.title('Model Loss')
plt.xlabel('Epochs')
plt.ylabel('Loss')
plt.legend()
plt.show()
ステップ 7: テストデータによる性能評価¶
テストデータを使用してモデルの性能を評価し、結果を表形式で表示します。
# テストデータに対する評価
test_loss, test_accuracy = model.evaluate(test_generator)
# 結果を表示
results = pd.DataFrame({
"Metric": ["Loss", "Accuracy"],
"Value": [test_loss, test_accuracy]
})
print(results)
1/1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 0s 128ms/step - accuracy: 0.8182 - loss: 0.5479 Metric Value 0 Loss 0.547928 1 Accuracy 0.818182
ステップ 8: モデルの保存¶
学習済みモデルを保存します。
# モデルを保存
model.save('/content/oxford_pet_model.keras')
print("Model saved as oxford_pet_model.keras")
Model saved as oxford_pet_model.keras
コードの概要¶
- CNNモデルの構築: 3層の畳み込み層を持つモデルで、ドロップアウトを追加して過学習を抑制。
- データジェネレーターの利用: 画像データをリアルタイムで供給。
- リアルタイム進捗の確認: 精度と損失のプロット。
- テスト結果の評価: 性能を数値で確認。
- モデルの保存:
.keras
形式で保存して再利用可能に。
このコードを実行することで、BirmanとChihuahuaの2クラス分類タスクを高精度で実行できます。
以上で回答部分終わりです。 ステップ5: モデルの訓練、が通常最も時間がかかります。 特にGPU等を利用できないと、10倍以上時間が掛かることが多いです。
解答例では学習の進み具合を表すグラフを表示するコードを含めてくれましたが、 これについて質問でははっきり指定していないので、偶然です。 訓練データやテストデータの数が少ないですし、 実行時間が短いことを重視して今回の例を作りましたので、 グラフの曲線はかなり乱れていますし、最終的な性能もそれほど出ていません。
4. 演習内容の理解について¶
ここで何を行ったのか、どのような原理に基づいて画像を分類しているのかをほぼ理解するには、 かなりの学習が必要となります。 自習するか、それ用の別の授業を受講する必要があります。 しかしながら大まかな理解のための説明を後に載せています。
4.1 とりあえず理解して欲しいこと¶
この演習でとりあえず理解して欲しいのは以下のことです。 まず従来型、すなわちアルゴリズム記述型のプログラム作成についてです。
- このような、初心者には比較的難易度が高いプログラムを、質問内容を工夫することでLLMに生成させることが可能である。
- ただしエラーが生じることもあり、現状では全てAI任せとはいかず、人間が対処しないとうまくいかない場合もそれなりにある。
- 人間が対処する場合に、LLM利用によりそれを迅速に行える。
- 人間のプログラマが一から書くと、かなり調べ物をしながら書く必要があるが、LLMを利用するとその手間がかなり減る。
- 現状では生成されたプログラムが正しいことは、人間の確認を必要とする場合が多い。
- 生成された、あるいはその後一部編集されたプログラムの著作権については別途検討が必要である。
更に、画像のクラス分類を行う方法が、アルゴリズムを記述したプログラムによる方法とは異なる方法である、ということがあります。 これまでは計算機を動かす場合、一定のアルゴリズムを人間がプログラムとして記述することで動かしました。 例えば犬と猫の画像分類を行う場合にも、動物の頭部を検出するアルゴリズムを考えます。更に頭部の目や耳等を検出するアルゴリズム、 それらの位置関係から撮影角度を推定するアルゴリズム等を考案します。 それらをプログラムとして書き下し、組み合わせて判定する、などという方法を採ります。 このような方法は可能とはいえ場合によっては難易度が高く、分類対象が異なると、別のアルゴリズムを考える必要があります。 しかし今回画像のクラス分類を行う方法は全く異なります。 犬と猫それぞれの画像を多数集め、それらによって統計的に学習させる方法を採っています。 分類対象が異なる場合には学習に使うデータを変えれば対応できます。
- 学習による計算機の駆動は、人間によるアルゴリズム記述型のプログラミングとは全く異なる考え方による計算機の駆動方式であり、 これにより従来方式では難しかった情報処理が可能になった。今後計算機駆動方式の多くの割合を占める可能性がある。
- そこで何を行なっているかをきちんと理解するには、従来型のプログラミングに加え、そこで使われている技術、今回の場合にはニューラルネット関連の技術を理解する必要がある。
ただし今回の場合、学習を行なったり学習結果を利用して新しいデータに対して判定を下しているのは、 アルゴリズム記述型のプログラムであることも理解して下さい。 (今回は)そのプログラムをAIにより生成しました。 そのAI(LLM)は学習型の計算機駆動方式を採っていて、 更にそれをアルゴリズム記述型のプログラムが実行しています。
4.2 以上の演習で何を行ったのか¶
以下は、次の質問によってChatGPTにより生成された説明です。
- Q: 最後に生成されたコードに関して、それが行っていることの大筋を理解するための予備知識を含めて、高校生にもわかるように丁寧に説明してください。予備知識には、ニューラルネットや逆伝播、CNNの説明を含めて下さい。専門用語の初出時には後のカッコ内に簡単な説明を付けて下さい。なお、コード自身の理解のための説明ではなく、NNによるクラス分類の基本的概念の理解を得られるような説明を求めています。 まず最初に、項目ごとに番号付けして大体のことが理解できるような大筋の説明をしてください。その後、それらの番号ごとに、より詳しく説明して下さい。全体の長さは長くなっても構いません。むしろ丁寧な説明が望ましいです。 なお、与えるデータは犬と猫の画像データです。
次からが回答になります。
このコードでは、犬と猫の画像を使って、ニューラルネットワーク(NN)と呼ばれるAI技術を使い、画像が犬か猫かを自動的に分類するモデルを作成し、訓練(学習)します。ここでは、特に畳み込みニューラルネットワーク(CNN)という、画像認識に特化したニューラルネットワークを使います。
1. ニューラルネットワーク(NN)の基本¶
- ニューラルネットワーク(NN)は、人間の脳に触発されて作られたコンピュータープログラムで、与えられたデータを使って、入力から出力への関係を学習します。
- NNは、入力層(画像やテキストなどのデータを入力する部分)、隠れ層(データを処理する部分)、そして出力層(最終的な答えを出す部分)で構成されます。
2. CNN(畳み込みニューラルネットワーク)の役割¶
- CNNは、特に画像の認識に強いニューラルネットワークです。画像を扱う際、特徴(形や色、線など)を抽出し、処理を繰り返していく方法で学習します。CNNは、畳み込み層(Convolutional Layer)と呼ばれる特別な層を使って、画像を「理解」します。
3. 逆伝播(バックプロパゲーション)¶
- 逆伝播(バックプロパゲーション)は、NNが学習するために使うアルゴリズムです。簡単に言うと、NNが出した結果と実際の正解との差(誤差)を計算し、その誤差を使って重み(モデルの「パラメーター」)を少しずつ修正していきます。このプロセスを何度も繰り返すことで、NNは次第に賢くなり、より正確な予測ができるようになります。
大筋でのコードの流れ¶
モデルの設計
- 画像分類を行うために、CNNというネットワークを作ります。
- モデルは、犬と猫を区別するために、画像から重要な特徴を抽出し、最終的にその画像が犬か猫かを予測する仕組みになっています。
訓練データとテストデータの準備
- モデルに学習させるために、まず画像データを準備します。訓練データはモデルを学習させるために使い、テストデータは学習が終わった後にモデルがどれくらい正確に分類できるかを確認するために使います。
モデルの訓練
- モデルに訓練データを使って学習させます。訓練中は、その進み具合を確認するために、訓練精度や損失(誤差)を表示します。
テストデータで性能評価
- 最後に、学習が完了したモデルを使って、テストデータでその性能を測定します。これにより、モデルが実際にどれだけ正確に犬と猫を分類できるかを知ることができます。
モデルの保存
- 学習が終わったモデルを保存して、後で再利用できるようにします。
詳細な説明¶
1. モデルの設計¶
モデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使って作成します。CNNは、特に画像認識に強力な手法です。画像のピクセルデータをそのまま使うのではなく、画像から特徴を抽出するために、畳み込み層と呼ばれる特別な層を使います。
- 畳み込み層(Convolutional Layer)は、画像の一部を小さなフィルターでスキャンし、その特徴を抽出します。たとえば、犬と猫を区別するためには、耳や目、鼻、顔の形などの特徴が役立ちます。この層でそれらの特徴を抽出します。
- プーリング層(Pooling Layer)は、画像の解像度を下げて、特徴を圧縮していきます。これにより、計算量が減り、過学習(訓練データに対してだけ強くなりすぎる現象)を防ぎます。
- 最後に、全結合層(Fully Connected Layer)という層を使って、抽出した特徴を基に最終的な予測(犬か猫か)を出します。
2. 訓練データとテストデータの準備¶
モデルが学習できるようにするためには、データを準備する必要があります。
- 訓練データには、犬と猫の画像がそれぞれ別々のフォルダに入っています。モデルはこのデータを使って、犬と猫をどうやって区別するかを学習します。
- テストデータは、学習後にモデルの性能を評価するために使います。このデータは、学習に使われていない新しい画像で、モデルが実際にどれくらい正確に分類できるかを確認します。
3. モデルの訓練¶
訓練では、与えられた画像をモデルに入力し、その出力が正しいかどうかをチェックします。出力が正しくない場合、誤差が発生します。その誤差を使って、モデルのパラメータ(重み)を少しずつ修正していきます。これが逆伝播(バックプロパゲーション)です。
- 訓練中、モデルは何度も画像を処理して、次第に予測精度が上がっていきます。訓練の進捗具合をグラフで表示することもできます。これにより、どれだけ訓練が進んだか、改善されているかを確認できます。
4. テストデータでの評価¶
訓練が終わった後は、テストデータを使ってモデルの性能を確認します。テストデータは訓練に使われていない新しいデータなので、モデルがどれくらい汎用性(一般的な状況に対して正確に予測できるか)を持っているかを測るのに役立ちます。
- モデルの評価には、精度(正しい分類の割合)や損失(誤差の大きさ)などが使われます。これらを元に、モデルの良し悪しを判断します。
5. モデルの保存¶
学習したモデルは、後で再利用できるように保存します。保存されたモデルは、再度訓練しなくても、すぐに新しい画像を分類するために使うことができます。
結論¶
このコードは、犬と猫の画像を使って、CNNという強力な技術で画像分類を行うモデルを作成します。モデルは、訓練データを使って学習し、テストデータでその性能を測定します。最終的には学習したモデルを保存し、後で使えるようにします。